塾長の考え

塾長が日々感じたことから、指導に対する課題や保護者への要望、問題点への改善策などをそこはかとなく書き綴った随筆です。

真に教えるとは

 確かに勉強の仕方を指導しています。

 ただ、単に問題の解き方や点の取り方しか教えていないのではありません。ましてや、答えを教えて「教えた」などと業務報告するような教育産業と一緒にしないでいただきたい

 永らく私に教わった学生は文科省カリキュラムはもとより学校教育では扱わない自由研究にワクワクしているように感じます。

 誰よりも私が学問を楽しみ学問の楽しみ方を伝えてきたからこそ、小中高校を卒業し大学合格した生徒が「大学に入った後も先生に教わりたい」と言ってくれた。これこそ私にとっての最高の誉め言葉だと感じます。

 勉強するべき内容は大学入学時点で終了しているのに、それ以上何を私から学ぶのかと言うと、モノの見方・「正しい」と世間でされることの捉え方・他人との関わり方・見えないものの見方・自分自身で考えるときの考え方・等々、物事の本質にせまる色々な話をもっと聞いていたいと言ってくれます。

 教えているのは生き方です。 

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2020/05/04 指導点   塾長

「解かる」とは何か

 「解かる」とは何でしょう?

 どのような塾でも指導内容を分かってもらえるように説明することなど当然なのです。ですが最も重要なことはその先にあります。分かっただけでは解かったことになりません。

 個別指導をしていて常に耳にする言葉が「あっ、それ知ってる」「もや~っとは覚えてた」ですが、これこそ分かっただけの情報が頭の中で「知識のスープ」になっている状態です。試しにその「知識のスープ」から知識を切り出して言葉にして説明させてみればわかります。まず言葉にならないでしょう。

 人は言葉でモノを考えます。言葉を使わずに感情を持つことはできますが、思考を巡らせることは決してできません。ゆえに知識とは言葉で切り出された情報なのです。必然、言葉で説明できない、言葉にならない漠然とした「知識のスープ」は知識とは言えないのです。

 そこで当塾の基本スタイルは少人数集団授業なのです。ここでは授業者と生徒が議論します。生徒は自分の考えを説明するために言葉を絞り出し、他の生徒は聞き耳をたてる。人のふり見て或いは安心し、或いは正すのです。 静かな教室などナンセンスです。

 別名ソクラテス・メソッド若しくは東大方式といいます。NHKで放送されていた「ハーバード白熱教室」も同様の方式ですね。いいものはみんなに真似されるものです。いや、こちらが本家かな・・・。

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2016/12/04 当塾での言葉の意味   塾長

学習とは何か

学習とは何でしょうか?

「学まなぶ」の語源は「真似まねぶ」。「習」は白い羽毛の鳥の雛が親鳥に倣って羽を広げた象形文字。つまり学習とは真似をすることなんですね。

 一つ注意しておく事があります。サルが反省のポーズをしたり九官鳥が「おはよう」と言ったりするのは真似ではなく「象かたどる」。ただ外形を模倣しただけの「象る」と、その本質を理解して同様に振る舞えることである「真似る」は似て非なるものだということ。

 先人の知恵をその本質とともに真似ることができれば学習したことになります。つまり指導する上で最も大事なことは生徒に真似をさせてあげること。その点、学習は武道の修練に似ていますね。武道ではまず「型」を守る。守るために何度も反復練習する。そしてその「型」の至らぬところを破り、「型」を離れ自分の道を作る。守・破・離です。またスポーツにも同様のことが言えます。

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2016/12/04 当塾での言葉の意味   塾長
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